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運を科学してみるということ(後編)

(前回)の続きです

 

第二法則:運とは人脈である

 

ドリームインキュベーターの堀紘一会長の著書からの引用です。

 

『よいアイデアがあって、利益が上がる上手な形をつくり、組織をうまく機能させられれば、誰でもビジネスを成功させられるかというと、これが実はそうではない。それ以前に、もっともっと重要な要件があるのだ。何か?? ズバリ、運である

 

『(中略)結論から書くと、運・不運の度合いは、みんなほぼ同じなのである。また、そう考えないといけない。差があるとしたら、それは目の前にある幸運を確実につかめるか否か、そのセンスなりテクニックの差だ。私は運を、人智の及ばないものどころか、至って人為的なものだと思っている。結局、運・不運は人との出会い、人の緑で決まるのである

 

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の日本代表も務めた、トップコンサルタントもこう言っておられるので、運の重要性が筆者の妄言でないことはご理解頂けたことでしょう。

 

運とは人の縁であり、そして、ある程度コントロール可能な代物である、という点は筆者も同様の意見です。では、どうすれば運気が上がる人付き合いができるのかを考えてみたいと思います。



 

Strong Tie/Weak Tie理論(強い紐帯/弱い紐帯理論)】

 

元々は、スタンフォード大の社会学者マーク・グラノヴェッター教授が提唱した理論で、個人の持つ人脈を、「Strong Tie(強い関係、親しい友人)」と「Weak Tie(弱い関係、知人レベル)」に分けたとき、その人の人生を切り開く情報はWeak Tieからよりもたらされている、ということ実証的に示したのです。

 

Strong Tieの特徴は、興味・関心が同質で、互いのことをよく理解していることで、こういう関係は心地が良いのですが、いざという時、パンツの中まで知り尽くしている関係を掘ったところで、局面を打開するような有効策はそうそうないものでしょう。お互いによく知っているため、予想外の発見を期待することは難しいのです。

 

他方、Weak Tieは自分とはいわば別のグループ・社会集団に属している人達です。自分の知らない自分の価値を知っており、Weak Tieにとっても利のある形(Win-Winな関係)で接触してきているため局面を打開する情報がもたらされる可能性が高い、ということが理論的に示されたわけです。

 

筆者は、運が縁であるという命題の背景にあるのは、これではないかと思っています。Weak Tieがきっかけとなり、“ひょんなことで”成功につながったような現象を、人は「運が良かった」と表現するのではないでしょうか?

 

運を手繰り寄せるためには、多くのWeak Tieを構築しておくことが、おそらく決定的に重要で、このWeak Tieや潜在的にあなたと関係を持ち得る人(Absent Tie)は、ねずみ講的な広がりを持つため、時間が複利で効いてくる構造だと考えられます。つまり、意識して自分の価値観の外の人と関係を作ってきた人と、心地よいインナーサークルでウェイウェイやってる人とでは、将来において運の面で不可逆的な差が生じる可能性が高いのです。

 

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更に面白いことに、社会の上流階級ほどWeak Tieを構築することに抵抗が少なく、また、〇〇サロンや▲▲勉強会などのWeak Tie構築を目的としたネットワーキングイベントへの参加機会も多いことが知られており、格差の固定化に一役買っていると主張する説もあるくらいです。

 

確かに、地方のマイルドヤンキーやウェイ系大学生サークルと、開成東大海外MBAマッキンゼーみたいなグローバルエリートを比べた時、後者の方が誰に対しても人当りがよく、またツイてそうなイメージはありませんか?そして、能力の問題以上に後者の方が成功を収める可能性が高いことが、運の構造ではないか思っています。

 

筆者は真のコミュ力とは、狭いコミュニティでウェイウェイやる人気者のことではなく、違う価値観を持つ人にさえ、“僅かな接触機会の中で自分の存在を知らしめることができる力”、ではないかと考えています。こういう人になるには、知識や話術、そしてオープンマインドな人間性など、人類としての高い完成度を持つ必要がありそうですし、そういう人材は簡単に採用できるものでもないと思います。

 

 

第三法則:でも最後は神頼み

 

ここまでの話を総合すると、運とは

・良いポジションに身を置き

・良い友人に助けてもらうこと、

に外ならず、個人でできることは、そういう場所を見つけるセンス、そして周りから良い話が舞い込んでくるような人間力、を日々磨いておくことではないかと思います。

 

しかし、そこまでやっても更に最後の押し込みとしては、人智を超えた何かにすがることも必要だと思います。成功者が、これについてはあまり多くを語ることはありませんが、筆者の経験上、みんな何かをやっています。何にすがれば良いのかを語る宗教ブログではないのでこの点を深堀りはしませんが、1つには、人事を尽くしてなお世の中は思い通りには行かないものである、ということを知っている人は謙虚であり、そういう心構えが重要なのかもしれません。

 

 

そんじゃねー。

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プロフィール

alphalifehacker

Author:alphalifehacker
  
腐ったこの国を買い叩くためハゲタカ阿修羅道に足を踏み入れた、元PEファンドのファンドマネージャー。更にその前は商社マン。

「お金を稼ぐことはいけないことでしょうか?」

いいえ、お金に罪はありません。ありません、が、数々のビジネスを経験してきた筆者のたどり着いた1つ答えは、富裕層と呼ばれるまでの財を成した人は例外なく”ワルい”ことをしているということ。

社会の裏側・お金と人間の悲喜こもごもをこの目で見てきた筆者の体験をもとに、エコノミック不良(ワル)と無辜な庶民はどこが違うのか、実生活に役立つ形に解釈し直し、発信して参ります。

このサイトに来ると少し賢く生きることができるかもしれない、アルファライフハッカーのブログです。

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