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完全保存版 サラリーマンのための税金対策(後編)

さて、おさらいですが、税金を減らすためには、

①控除を増やす
②給与を減らす

の2種類しかありません。そして、控除を増やすだけでは、社会保険料までは軽減できませんが、給与を減らせられれば社会保険料まで減らすことができます。その観点から、より実践的な節税対策を考えていきましょう。


 
INDEX
・ふるさと納税
・確定拠出年金
・家賃社宅制度


ふるさと納税


もうこれは相当に市民権を得た制度だと思いますし、各種サイトで簡単シミュレーションもできるため、実行の難易度は相当に下がっていると思います。

実は細部までロジックを理解している方は少ないと思いますので、簡単に概念を説明すると、もともとある寄付金控除という制度に、特例的に上乗せで税控除を与える仕組みです。通常であれば、寄付金控除は、あくまで控除であるため、寄付額*実効税率(<最大50%程度)の税務メリットしかないため、控除で取り返せる額が寄付額を超えることは絶対にないのですが、ふるさと納税には特例的な上乗せ分があるため、一定の金額(*)までは寄付額とほぼ同額の所得税・住民税が返ってきて、実質負担がゼロになるというものです。

(*)所得が大きいほど増えるが、最大で住民税総額の30%強。年収1,000万円ぐらいだと20%強が目安

ふるさと納税それ自体は特例があるからと言っても負担がゼロになるだけで行って来いなのですが、ふるさと納税として喜捨すれば、返戻品として“お気持ち”が戻ってくるので、その物品のバリューが高ければ、その分だけ節税効果があるということになります。

とはいえ、普通のサラリーマンのふるさと納税可能額はせいぜい十数万円で、返礼品の商品原価が50%だったとしても、数万円の効果なので、まあその程度です。なお、住民税の軽減効果が現れるのは来期になるので、ふるさと納税の実施と税負担減少にはタイムラグが生じることは注意が必要です。




★★★

独断と偏見により、特に節税効果が高いと思われるふるさと納税グッズをご紹介


1位:岩手県久慈市のタコ(7,000円)
国産タコが1キロついて、このお値段。スーパーで買えばグラム500円はするので、相当な還元率で、冷凍保存が効くのもGood。(※ふるさとチョイスにしか掲載がない模様)
2位:兵庫県三田市 三田牛切り落とし420g(20,000円)
実はこの三田牛、松坂牛の原種だそうです。松坂牛より断然お買い得。#ライフハック
3位:岐阜県関市 明宝ハム詰め合わせ (10,000円)
東海地方ではおせちにも入る高級食材。普通に買うと1本1,200円のハムが4本つきます。

★★★




確定拠出年金(Defined Contribution、DC)


最近iDeCoというよく分からない愛称がついてやたらとキャンペーンが行われていますが、別に目新しいものではなく、もう20年ぐらい前から存在している制度です。

歴史的な背景を解説すると、大企業が福利厚生として社員に与えていた、退職者に対して約束した金額を給付する企業年金(Defined Benefit、DB)制度が、国が運営する国民年金・厚生年金の外側にあったのですが、DBの基金運用リスクを企業側が負担するのが厳しくなってきたため、その一部を個人に負担させようと考えたことが出発点です。

要は、自分の年金は自分で積み立てて、自分で運用してね、という身も蓋もない話なのですが、この積立・運用に対して、国家も様々な優遇施策を与えてくれています。更にホワイト企業の中には、企業年金(DB)を維持しつつ、確定拠出年金(DC)の掛け金を会社が一部負担してくれていることもあります。

余談ですが、DBやDCの企業負担分は給与明細には現れないため、多くのサラリーマンはそのメリットをほとんど感じることなく過ごしています。前回ご紹介した健康保険組合の差による社会保険料負担減なども合わせると、毎月5万円分ぐらいのメリットを得ているなんてことはザラにあるので、大企業から転職する際などはよく注意した方が良いでしょう。(次の職場での年収を交渉する際にこの分の補償も主張すべき)

DC制度は非常にメリットが大きく、使い勝手が良いものなのですが、使える枠がそこまで大きくないのが残念な点で、もっと拡大される様各方面から声が上がることを願っています。

さて、DCのメリットとしては大きく以下の点が挙げられます。

①掛け金が所得控除の対象となる
②運用益が非課税となる
③将来の引出し時にも税控除の対象となる

この辺は、他サイトに詳しく解説が載っているためあえて解説しませんが、あまり触れられていないメリットとしては、

④DCはポータブルである
⑤積み立て投資にしとけば投資として負けにくい

という点があると思います。

企業年金(DB)は原則、勤め上げないと受給資格が得られません。転職して去っていく輩からは、これまでの勤務に対し計算上与えていた受給可能額を取り上げてしまいます。これをもって転職の抑止力にしようというのが、そもそもの発想だからです。

しかし、確定拠出年金(DC)は、企業を移籍しても、サラリーマンをやめて個人事業主になっても、積み立てたものがムダになることはありません。ですから、DC掛け金を企業が一部負担してくれるような場合は、その分は丸儲けです。

更に、毎月一定額で投資を行うため、下手に運用するより確実に負けにくい投資ができる点も、サラリーマンにとっては大きなメリットでしょう。これは、調和平均による買い付け戦略(いわゆるドルコスト平均法)と呼ばれ、サルが投資のプロにパフォーマンスで買ったという逸話も、カラクリはこの戦略と比較したものです。

DCを定額買付にして気絶しておけば、安い時に買いつける数量が増え、高い時に買いつける数量が減るため、長期で継続的に行えば、自然と悪くないポジションが形成されるため、下手な運用を行うより、よっぽど長期安定性の高い投資となることでしょう。

その際に、運用益が非課税となるDCは、利息・配当が発生しても非課税のまま再投資に回すことができ、長期で運用した場合にはこれが複利で効いてくるため、大きな差となってきます。



家賃の社宅制度


ふるさと納税も確定拠出年金もやらないよりはやった方が絶対に良いのですが、控除が増えるだけなので、所得税・住民税にしか効かないことと、枠が決まっているので、出来ることは知れています。まぁ、サラリーマンのできる節税なんて、そんなもんなんです。

しかし、ここでご紹介する家賃社宅制度だけは、サラリーマンでも相当な効果を発揮する最終兵器となる可能性を秘めています。導入がまだの企業があれば、団体交渉権を行使してでも勝ち取ることをおススメします。

この制度の仕組みを簡単に説明すると、現在個人で契約している賃貸契約を、会社との契約に切り替えさせ、給与額面から家賃相当額を減らすというものです。これにより、給与額面が百万円単位で減少するため、所得税・住民税はもちろん、社会保険料も含めて減少させることができるのです。

この仕組みは、国税庁のHPでも明記されているれっきとした制度で、ざっくり言うと賃貸している物件の固定資産税評価額の0.1%程度の社宅使用料を取っていれば、どんな物件を社宅として貸与しても給与とはみなされない、ということです。

通常、固定資産税評価額は、賃貸物件の時価よりも大きくディスカウントされているので、よっぽどの物件でない限り、社宅使用料は2~3万円に収まるはずです。


❝使用人に対して社宅や寮などを貸与する場合には、使用人から1か月当たり一定額の家賃(以下「賃貸料相当額」といいます。)以上を受け取っていれば給与として課税されません。賃貸料相当額とは、次の(1)~(3)の合計額をいいます。

(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))
(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

しかし、使用人から受け取っている家賃が、賃貸料相当額の50%以上であれば、受け取っている家賃と賃貸料相当額との差額は、給与として課税されません❞


例えば、年収1,000万円、家賃20万円のサラリーマンがいたとして、社宅使用料を2万円(固定資産税評価額が2,000万円)としましょう。この制度を使い、額面年収を784万円(=1,000-20*12+2*12)とすれば、持ち出しはなくプラマイゼロです。

額面が減ることにより、課税所得、社会保険料が激減することになり、結果的に可処分所得が50万円程度増えることになります。(これは、額面年収が70万円ほど増えたのと同様の効果)。革命的ですね。1カ月分ボーナスが増えたようなものです。


表Calc 
※H29の税制を参考に筆者計算

更に、当制度は企業側にとっても、折半している社会保険料の削減という効果があり、従業員だけでなく、Win-Winな制度になるはずです。(事務工数が増えるが、それは一過性のもの)



是非お試しあれ。
そんじゃねー。

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プロフィール

alphalifehacker

Author:alphalifehacker
  
腐ったこの国を買い叩くためハゲタカ阿修羅道に足を踏み入れた、元PEファンドのファンドマネージャー。更にその前は商社マン。

「お金を稼ぐことはいけないことでしょうか?」

いいえ、お金に罪はありません。ありません、が、数々のビジネスを経験してきた筆者のたどり着いた1つ答えは、富裕層と呼ばれるまでの財を成した人は例外なく”ワルい”ことをしているということ。

社会の裏側・お金と人間の悲喜こもごもをこの目で見てきた筆者の体験をもとに、エコノミック不良(ワル)と無辜な庶民はどこが違うのか、実生活に役立つ形に解釈し直し、発信して参ります。

このサイトに来ると少し賢く生きることができるかもしれない、アルファライフハッカーのブログです。

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